ERIBA Touringのヒーター


Touringに装着されているLPガス式Trumaヒーター=写真はTrouing 310


ERIBA Touringに標準装備されているLPガス式ヒーターは、Trumaの輻射熱式です。


輻射熱式は、ヒーターが放出する赤外線によって室内全体を暖める仕組みで、オイルヒーターや薪ストーブなども輻射熱を利用した暖房です。

Truma CombiなどのFFヒーターと違い、温風は出ません。


輻射熱式の暖房は、風をおこさないので室内でホコリなどが舞いにくく、室内が全体的に暖まる、柔らかい暖房効果が特長です。陽だまりの中にいるような感じです。

反面、温風式に比べ、室内が暖まるまでにやや時間を要する傾向があると言われています。


Touringではどうでしょうか?


効率的に室内を暖められる位置(車両中央部)に暖房本体が配置されています。これは、トレーラーの重量バランスにも関係しています。


最もコンパクトな310には充分な暖房能力です。430や530など大きなモデルになるにつれ、暖まるまで時間がかかるなど、やや暖房能力が気になる場面があるかも知れません。


そこで登場するのが、本国でオプション設定されているヒーターバックアップファンです。



ヒーターの背面パネル(シボのある銀色の物体)に取り付けられたヒーターバックアップファン=写真はTouring 530


ヒーター本体背面に取り付けられたファン(送風器)が、室内のダクトを通じて強制的に空気の流れを作ります。これにより、室内の空気循環を促進し、結果として暖房効率が高まります。



室内に配置されている送風口は、温風式ヒーターと同じ形です



また、送風口からは、温風とまではいきませんが、暖まった風が出てきます。



ヒーターバックアップファンが装着されている場合の送風口につながるダクト=写真はTouring 530


モデルやレイアウトによって異なりますが、フロント、トイレ・シャワールーム、リヤに送風口が用意されています。素早く、室内全体を暖めてくれます。


輻射熱式の良さを損なってしまうのでは?という意見も聞こえてきそうですが、ヒーターバックアップファンは必要に応じて作動でき、風力も調節可能です。

ですので、輻射熱式の良さを楽しむのも、快適性を優先するのも、自由に決められます。


2023モデルのERIBA Touring HYMER Japan仕様は400番台と500番台のシリーズにヒーターバックアップファンを標準装備しています。

敢えて310には装着していません。ヒーターバックアップファンが必要になる場面が殆ど無いとの感想が多く、装着による無用なコストアップを避けるためです。



Touring 310のヒーター背面。ファンユニットが装着されていないことがわかります


310にも送風口は用意されていますが、ダクトの接続部が塞がれています。ここから隙間風が出ることはありませんので、ご安心ください。



そして、暖房で他にも気になる事と言えば、換気の必要性ですね。

ヒーターには煙突が装着されていますので、一酸化中毒の心配は少ないですが、室内の空気が乾燥したりしますので、定期的な換気をおすすめいたします。


換気についても、Touringならではの特徴があります。

これは、次回の記事で紹介したいと思います。



 

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